「くじけないで」 柴田トヨ
さりげない日常や自らの老いもユーモラスに描かれる詩に、共感…とはまだ言えないかな。
アンチエイジングと闘ってる?世代としては、敬服する感じでしょうか。
くじけないで
ねえ 不幸だなんて
溜息をつかないで
陽射しやそよ風は
えこひいきしない
夢は平等にみられるのよ
私つらいことがあったけれど
生きていてよかった
あなたもくじけずに
息子さんにすすめられて、90歳から詩を書き始めたトヨさん。
激動の人生を生き抜いてこられた方が紡ぎ出す言葉だからこそ、重く深く心に響くんだろうなぁ…
この詩集の中で、いちばん好きな詩。
先生に
私をおばあちゃんと呼ばないで
「今日は何よう日?」
「9+9は幾つ?」
そんなバカな質問もしないでほしい
「柴田さん
西条八十の詩は好きですか?
小泉内閣をどう思います?」
こんな質問ならうれしいわ
「人生、いつだってこれから。 朝はかならずやってくる」
いくつになっても前向きで好奇心を忘れていない、凛としたトヨさん…見習わなきゃです。
今月、八千草薫さんの主演で映画化されます。
きっと、素敵な映画になっているんじゃないかな…楽しみです。